プロダクトとマーケティングの両輪で
勢いのあるサービスって、何がきっかけでユーザーが増えていったのか。
どんなことがブレイクスルーになったのか。
そのあたりを探っていけたらと思います。
第1回はメルカリ。
説明するまでもないですが、
現在、7,500万DL、利用者数は月間1,100万人で、
フリマアプリで断トツトップです。
いまでは周りでも使ってる人がけっこういますが、
何がきっかけでここまで躍進したんでしょうか。
メルカリが出てきた2013年当時は、ヤフオク全盛でしたし、
フリルの方が先行してました。
いつどうやってユーザーを増やすことに成功したのか調べてみると、
そのきっかけは、なんてことない「TVCM」でした。
「なーんだそんなことか」という感じもしますが、
当時のメルカリにとっては、社運を賭けた大きなチャレンジだったみたいです。
考えてみればそうですよね。
ポッと出のベンチャーが大々的にCMを打つ体力なんてフツーはありませんから。
メルカリが勝負師だなあと思うのは、
いつか必ずTVCMを大量投下するタイミングが来ることを予測して、
あらかじめCM素材を準備していたことです。
(そのときはTVCMを打つお金がなかったそうです)
メルカリ取締役社長兼COO小泉さん談:
「テレビCMについては、ある経営者からアドバイスをいただいたことがあったんです。サービスが200万DLくらいまで伸びていると口コミも含めてワークするから、想像以上に効果があるぞと。ちょうどCMが放映される直前の2014年4月末に200万DLを突破したタイミングでしたし、いましかないと」(https://mercan.mercari.com/entry/2018/08/22/110000)
で、2014年に15億円の資金調達を受けたタイミングで、
満を持して、その3分の1である5億円をTVCMの放映に突っ込んだそうです。
結果はこちら。
グラフを見るとわかるように、ここでぐっとユーザー数を押し上げてます。
その後もこういったメディア露出を効果的に行うと同時に、
利用者の利便性向上を徹底的に突き詰めることで、
着実にユーザーを増やしているのは周知の通りです。
匿名で商品を発送できたり、
バーコードをスキャンするだけで出品できたり、
ほんとラクチンすぎてビックリします。
でも、いまほど知名度がなかった時代は、
新機能導入のために他企業と組むとしても、
その説得にはかなり苦労したはず。
リサーチ中にクロネコヤマトと組むときのエピソードを見つけましたので、
最後に紹介できたらと思います。
メルカリ取締役社長兼COO小泉さん談:
多くのスタートアップって想いを伝えて満足してしまうパターンが多いのですが、それでは当然実現しません。わたしがやったのはヤマトさんの過去2年分の決算資料を読み込み、彼らのストラテジーに合わせた提案です。
基本的に他社へ提案する場合は同様です。資料も相手が大企業であれば彼らが社内に展開しやすいようにつくるんです。たとえば文言を切り貼りできるよう、PowerPointではなくWordで資料をつくるなど、お作法的に行っていましたね。(https://mercan.mercari.com/entry/2018/08/22/110000)
相手を動かすには、ここまでやらないといけないんですね。
けっこう当たり前のことを実直に、地道にやってる印象。
そこにユーザー利便性に徹底的にこだわったサービスをコツコツと付け足して、
気がついたらひとり勝ちしてたって感じですかね。
〈学んだこと〉
・プロダクトとマーケティング、両輪が大事
・他社を巻き込む場合は、相手の立場に立った提案が基本
M島
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