誤解

「エスパー魔美」は、


娘のヌードを実父が描くとかww昔のアニメやば!てか藤子やば!w


くらいにしか思っていなかったのですが、


最近アマゾンプライムで1話ずつしっかり見直すなかで、めっちゃいいアニメということに気づきだし、本当に自分を恥じています。


ただの超能力少女ものではないことは、1話から結構わかります。


なかでも新鮮だったのは、超能力者ではない高畑さんの存在。

魔美のバディ的な役割を果たしている、きれいなジャイアンです(見た目)。


いちエピソードを紹介しましょう。


じつは彼は、学校の授業さえ聞いてれば、テストで満点近く採れてしまうという天才で、家で勉強したことがありません。それをたまたま魔美が知ったとき、彼女は理不尽な怒りをぶつけます。

「みんな塾行ったり、寝る間も惜しんで勉強して、苦労してるってのに!!ずるい!!」と。


それを受けた高畑さん。

「僕だって悪いと思ってる。だからテストではいつも2、3問わざと間違える。でも好きでこんな頭になったわけじゃない…だから僕に罪はないんだ…うう」


泣くんです。頭の良さをひけらかすわけでもなく泣く。そしてそれを「悪い」と思っているという回答。

頭がいいことが周りからどう思われるかがわかってる高畑さんは、中学生としてはかなり異質ではないでしょうか(でも計算でしてるわけではなく、どピュアなのです。だから新鮮)。


これを受けて魔美ちゃんは謝罪したのち、こう思います。


「ちょっと勉強ができるくらいの高畑さんだって、ねたまれないように苦労してるのに…もし私がエスパーだなんて知られた日にはえらいことになるんだわ…」と。


ある日突然エスパーなって浮かれてた己を自戒する中学生、魔美。


欲は確かにあるんだけど、その欲をどうするか、収めるかママいくか、を、自分で見つけて決めていく過程がしっかり書かれているのが良いです。


このあと色々あって、

「超能力は使いが問題。悪用しないこと、エスパーだってバレないこと。そして無闇に使わないこと。私には天から与えられた力を有効に使う義務がある!」とまとめる。*この時点で第3話です


すごくないですか?


うまく言えないのだけど、普通の会話なのに、あとから効いてくる展開(セリフの真意が後々わかる)がエスパー魔美にはめちゃ多い。だからか、結構オチは読めません。


一話完結とはいえ、ドラえもんやハットリくんなんかとは違う、確実に地続きのドラマを感じます。

(隣人のばばあに「雑種の極み」と揶揄されている魔美ちゃんの愛犬コンポコ)



すべてを斜に構えてみるようになってしまった今見ると、「こうありたい」と思える登場人物がたくさんいるし、普遍的な問いかけも多く、とても沁みる。


たぶんこのアニメの根幹にあるのは「人を信じる」ということなんだろうな〜と思いながら、地道に鑑賞中です。



アマゾンプライムで全119話公開


mべ

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